ウォーターキィのバネ、コルク交換など。
◇これまでの事例◇
ショートコルネットのマウスパイプ
扱いが雑だと、簡単にぶつけてしまいます・・・特にマウスパイプは、マウスピースがおもりになるのと、ぶつけやすい箇所なので、簡単に曲がってしまいます・・・
凹みが多く、マウスパイプの機能に疑問符が付きますが、ご予算の関係から、経常修復を施すことにしました。溶接、接合部分を外すことなく、修理いたしました。
ウォーターキィのバネ交換③
③へと続きます。
バネは長く作られていて、本体(主管抜差し菅(チューニングスライド))へ取り付けた際にカットすることになっていますが、後々のメンテナンス(特にコルク交換)の際に、支柱へのかかり具合が厳しいと、再装着が難しくなります・・・折れる前にバネを交換する、という考え方なら、コルク交換の都度バネも交換すれば良いですが、経済的にもなかなかそうはいかないものです。
また、汚れもたまりやすいところなので、クリーナーを使って掃除します。腐食も防げますし、見た目もきれいになりますね!
ロータリーチューバのマウスパイプ交換
ロータリーチューバーのマウスパイプ交換修理です。なんとメーカーのパーツ供給停止の古い楽器!
現行品を取り寄せましたが、取り付け部分の形状が違い、そのままでは取付不可能・・・
穴の空いたマウスパイプに応急的な処置が散見され、そのまま使用されていたと思っていましたが、メーカー対応終了していたので、応急的な処置にとどまっていたのでしょうね・・・
現行品は2ピース、修理依頼品は1ピースですが、傷んだ部分は初期製品も、現行品も同じ形状・寸法。接続部分を残し、穴だらけの部分を切り放します!現行品をパイプを介して取り付けることにしましたが、内径、形状を合わせないと、
1、楽器に取付できない
2、音程、イントネーションに影響を与えてしまう…
などの不具合が発生してしまいます・・・
形状の一致する部分を探し、パイプでつなぐこと(現行品と同じ仕様)にしました。
接続パイプは、付属のものでは寸法が違いすぎて使えないので、作成することにしました。黄銅板からパイプを作成し、うまく接合できました。
アンコン直前で一日の猶予もないので、練習終了時にお預かり、翌日の練習までにお返しというタイトな納期でしたが、無事お返しできました。
試奏している時の、笑顔に癒されました。ベストを尽くして、いい結果に結びつきますように。